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用語について

放射性物質

セシウム134,137 [ Cs134、Cs137 ]

セシウムはアルカリ金属の一種です。134,137は質量数の違いにより区別され、同位体と呼ばれます。どちらも放射線の一種であるベータ線とガンマ線を出す性質をもち、セシウム134,137の半減期はそれぞれ約2年、約30年です。

原子炉事故時に放出される可能性のある放射性物質としては、セシウム134,137以外にも、ヨウ素131、ストロンチウム90、プルトニウムなどがあります。
しかし、ヨウ素131は半減期が約8日と短いために、現在ではほとんど存在しません。また、平成23年に文部科学省が行った調査では、今回の事故に伴いストロンチウムやプルトニウムの土壌への沈着が認められていますが、そのストロンチウムやプルトニウムによる外部被ばくや内部被ばくは、セシウム134,137によるそれと比べて非常に小さいと評価されています。
これらのことより、今後の被ばく線量を評価したり除染対策を実施したりする際には、セシウム134,137に着目していくことが適切とされています。

単位・測定

ベクレル [ Bq ]

放射能を表す単位。1ベクレルは、放射性核種が1秒間に1回崩壊することを示します。

ベクレルはあくまで放射線を出す元となる放射性核種の1秒間あたりの崩壊数を表すものであり、放射性物質の種類によって1回の崩壊で出てくる放射線の種類や数は異なります。また、同じベクレルで表される放射能があったとしても、放射性物質と人体との間の距離、間にある遮蔽物の効果などにより、人が受ける被ばく線量は異なります。


重量あたりベクレル [ Bq/kg ]

物質中の単位重さあたりの放射能濃度を表す単位。土壌や食品など1kgあたりに含まれる放射能を表します。

一般食品中の放射性セシウムの基準値は100Bq/kg、飲料水は10Bq/kgと平成24年4月1日から新たに定められました。飲料水の基準は、25mプール(水量500トン)に、1.6マイクログラム(100万分の1.6グラム)という非常に微量のセシウム137に相当します。


面積あたりベクレル [ Bq/m2 ]

地表表面の単位面積当たりの放射能密度を表す単位。地表1m2あたりに沈着した放射能を表します。

文部科学省では、米国エネルギー省等と連携して実施してきた航空機による線量モニタリングの結果として、セシウム134及びセシウム137による汚染密度を、Bq/m2単位で、地図上(東北、関東、北陸、中部の東日本エリア)に示しています。


排気体積あたりベクレル [ Bq/m3N ]

排気中の放射能濃度を表す単位。標準状態(0℃、1気圧)の排気1m3中に含まれる放射能を表します。

廃棄物焼却施設などにおける国のガイドラインによる排ガスの基準(目安)はセシウム134は20 Bq/m3N以下、セシウム137 は30Bq/m3N以下となっています。


シーベルト [ Sv ]

実効線量の単位。実効線量とは、放射線被ばくで生じる「がん」などによる人体のリスク(死亡する確率の増加など)を表す量です。

放射線にはさまざまな種類があり、人が放射線を浴びた場合は、その放射線の種類(アルファ線、ガンマ線、中性子など)や、どの臓器が主に放射線を浴びたかにより、がんの発生などの確率的な影響によって人が受けるリスク(死亡する確率の増加など)が変わります。「実効線量」とは、浴びる放射線の種類や放射線の浴び方の違い(体外からの外部被ばく、体内からの内部被ばく、など)によらず、放射線により人が受けるリスクを表す量です。


年シーベルト [ Sv/y ]

一年間に受ける実効線量。○○Sv/yあるいは年○○シーベルト、というように表します。

人間は地球上のどこに住んでいても常に放射線を浴びたり、放射性物質の吸入や摂取をしています。世界で平均すると、内部被ばくと外部被ばくを合わせて、人体は年間およそ2.4ミリシーベルト(2.4mSv:1シーベルトの1000分の1×2.4)の実効線量を受けています。災害廃棄物の処理や処分における放射能濃度の上限値は、処理作業に関わる人の受ける実効線量が年間1ミリシーベルト以下、処分場近くの住民の方の受ける実効線量が年間10マイクロシーベルト(10万分の1シーベルト)以下となるように設定されています。


毎時シーベルト [ Sv/h ]

1時間当たりの実効線量や周辺線量。○○Sv/hあるいは毎時○○シーベルトと、いうように表します。

実効線量を実際に測定することは難しいので、外部被ばくによる実効線量を評価する際には、ある空間での線量(空間線量とも言います)として測定可能な「周辺線量」という量を用います。周辺線量の単位もシーベルトが用いられます。周辺線量は、あらゆる姿勢や方向からその空間で放射線を浴びたときの最大の実効線量以上になるように定義されているので、周辺線量を測定しておけば外部被ばくによる実効線量を大きめに(より安全性を重視して)評価することができます。サーベィメータなどの空間線量計による測定値は、1時間あたりの周辺線量として、たとえばμSv/h(毎時マイクロシーベルト)のように表されます。


係数(ミリ、マイクロなど) [ m、μ ]

ミリ、マイクロはメートルやシーベルト等の単位に付けられて、それぞれ千分の1、百万分の1を表します。記号では、ミリがm、マイクロがμで表されます。

自然界や災害廃棄物から人が受ける放射線量は1シーベルト(Sv)に対して少ないため、ミリシーベルト(mSv)、マイクロシーベルト(μSv)などのように、小さな値を示す際に用いられます。 シーベルト(Sv)=1000ミリシーベルト(mSv)=100万マイクロシーベルト(μSv)


不検出 [ ND ]

ND(Not Detected、検出されず)とは、測定値が検出下限値未満であることの表記です。検出下限値は、ある測定法において、検出可能な(あるかないかを判断できる)最小の濃度または量のことを指します。

検出下限値は、分析機器の性能、分析に供する試料の量、計測の時間等の要因により影響を受けるため、測定条件により異なる値となります。

処理方法

破砕(選別)

再生利用や処理の効率化のため、廃棄物を小さくする処理のこと。

破砕の対象となる廃棄物は、木材、廃プラスチック、コンクリート、金属などです。具体例としては、回転する切断刃で木材を細かいチップにして、木質ボードの原料にリサイクルしたり、燃料として利用したりします。また、大型のハンマーでコンクリートを細かく砕いてリサイクルの前処理を行ったり、容積を減らして輸送効率を上げたりする場合もあります。 なお、破砕機の種類には、主に一軸破砕機、 二軸破砕機、 ハンマー破砕機などがあります。


焼却

可燃物を850℃以上の高温で燃やす処理のこと。

焼却炉の種類には、主なものにストーカ炉、流動床炉、ロータリーキルン炉などがあります。


溶融

廃棄物を焼却よりもさらに高温で溶かす処理のこと。

溶融炉の種類には直接ゴミを溶融するガス化溶融炉と焼却炉などから排出された灰を溶融する灰溶融炉があります。 灰溶融炉は、燃料を熱源に溶融する燃料溶融炉と、アークやプラズマといった電気の力を利用した電気溶融炉とに分けることができます。


セメント焼成

廃棄物や灰を化学変化させ、セメントの製造に使用すること。

セメント焼成とは、セメント製造の際に、石灰石、粘土、その他必要な原料をロータリーキルンと呼ばれる円筒形の回転窯に送り込み、1,450℃以上の高温で原料を化学変化させ、水硬性をもった化合物(クリンカ)を得ることです。焼成時の熱エネルギー源として使われた石炭や廃棄物の灰分もクリンカに取り込むので、新たな廃棄物は生じないという特徴があります。


最終処分

不燃物や灰などを埋立処分すること。

最終処分とは、生活保全上支障が生じない方法で廃棄物を適切に埋立・貯留し、廃棄物を安定化、無害化することです。埋立地からの浸出水による汚染を防止するための措置を講じることなどが、法令等に定められています。

生成物

焼却灰

廃棄物を焼却した後に残る灰などの残渣の総称。

焼却灰は、焼却炉の底に残る主灰(ボトム・アッシュ)と、浮遊して焼却炉の上部や排ガス処理装置で捕集される飛灰(フライ・アッシュ)とに大別されます。


主灰(しゅばい)・燃え殻(もえがら)

焼却灰のうち、焼却炉の底に残ったもの(可燃物の灰・燃え残り、不燃物等)のこと。

廃棄物処理法では、廃棄物焼却施設で発生した主灰は「燃え殻(もえがら)」に分類され、同法にもとづき管理型処分場などで処分されます。 主灰あるいはボトム・アッシュ(bottom ash)と呼ばれます。


飛灰(ひばい)・ばいじん

焼却灰のうち、排ガスとともに空中に浮遊し、焼却炉の上部やバグフィルターや電気集じん機、ボイラーなどで捕集される灰のこと。

廃棄物処理法では、廃棄物焼却施設で発生した飛灰は「ばいじん」に分類され、同法にもとづき管理型処分場などで処分されます。 飛灰又はフライ・アッシュ(fly ash)と呼ばれます。


スラグ

ガス化溶融炉で廃棄物を溶融したり、焼却灰を灰溶融炉で溶融した時に残るガラス質の残渣のこと。

スラグは、セメントの原料、路盤材などにリサイクルされています。元々は、製鉄など金属精錬の過程で鉱石・溶剤中に含まれる不純物を分離した残渣のことを指しますが、廃棄物処理で発生する残渣についても使われます。


(最終処分場)放流水

最終処分場に降った雨水などを環境基準以下に処理し、公共の水域に流す水のこと。

装置・技術・施設

ストーカ炉

廃棄物を、金属の棒を格子状に組み合わせた「ストーカ」の上で転がし、燃やす仕組みの焼却炉のこと。

ストーカとは「火格子」とも呼ばれる廃棄物を燃やす場所のことです。下から空気を送りこみ、ごみを燃えやすくするため、金属の棒を格子状に組み合わせてあります。焼却炉上部からの輻射熱で乾燥、加熱し、攪拌、移動しながら燃やします。国内では、家庭から出る廃棄物の焼却炉で最も多く使われている形式です。


流動床炉(りゅうどうしょうろ)

加圧した空気を下から上へ向けて吹き上げるなどして流動化させた高温の砂の中で廃棄物を燃やす仕組みの焼却炉のこと。

炉に砂を充てんし、炉の底から熱風を送って砂を加熱します。高温の砂を空気で攪拌し、この中に廃棄物を投入して燃やします。


ガス化炉

廃棄物を高温で熱分解し、燃料となるガスを生成する仕組みの炉のこと。

加圧した空気及び水蒸気を下から上へ向けて吹き上げるなどした中に廃棄物を投入し、熱分解することで、ボイラやガスエンジンの燃料として利用できるガスを生成します。


ガス化溶融炉

廃棄物を高温で熱分解し、生成した可燃性ガスとチャー(炭状の未燃物)をさらに高温で燃焼させ、その燃焼熱で灰分を溶融する仕組みの炉のこと。

溶融により、廃棄物は通常の焼却よりも体積を小さくすることができ、得られるスラグは建設資材としての利用が可能となります。


ロータリーキルン型溶融炉

ロータリーキルンと呼ばれる回転式の窯を使って熱分解するガス化溶融炉のこと。

ロータリーキルン型の熱分解炉は、円筒形の回転窯です。ロータリーキルン炉に送り込まれた廃棄物は、熱分解により可燃性ガスと炭状の未燃物(チャー)になります。可燃性ガスと未燃分の完全燃焼により最終的にスラグが得られます。


バグフィルター

ろ布を使って集じんする、焼却炉などからの排ガスの処理装置の1つ。

排ガスがバグフィルター内に装着されたろ布を通過するとき、排ガス中の飛灰がろ布表面に堆積され、飛灰の堆積層がさらに飛灰粒子をとらえることにより集じんが行われます。なお、「バグ(bag)」とは、「袋」、「袋状の〜」を意味します。


電気集じん機

電気的に集じんする、焼却炉などからの排ガスの処理装置の1つ。

排ガス中の飛灰粒子に荷電を与え、この帯電粒子を電界の作用により集じん極で捕集し、分離します。


管理型処分場

最終処分場に降った雨水などを集めて、環境基準以下に処理するなどの環境保全対策が施された最終処分場のこと。

環境保全対策のために、廃棄物を貯留する擁壁、浸出水による地下水汚染を防止するための遮水工、埋立地の浸出水を集める集水装置、浸出水処理設備などを装備しています。産業廃棄物のうち、紙くず、繊維くず、ばいじん、汚泥等を埋立処分します。一般廃棄物の最終処分場の構造、維持管理の基準は、管理型処分場の基準と同等です。 なお、最終処分できる廃棄物の種類により、管理型処分場のほかに、安定型処分場、遮断型処分場があります。


クローズド型処分場

最終処分場の上を屋根や人工地盤で覆い、下部を遮水工で覆うことにより、廃棄物から発生する汚染物が環境に影響を与えないようにした最終処分場のこと。

従来のオープン型(処分場の上が覆われていない)と違い、上部が利用できるだけでなく、雨水やガス、臭気が管理しやすい、浸出水の発生が少ないなどの利点があります。

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